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令和3年分路線価図が公表される

 

 国税庁が令和3年7月1日に公示した路線価は全国平均で0.5%の下落となり、6年ぶりにマイナスとなりました。

コロナ禍による国内外から観光客の減少や消費の低迷などで、都市部の観光地や繁華街などで下落に転じました。

これまで上昇を続けていた東京や大阪、名古屋などの三大都市圏を含む39都府県でマイナスとなり、全国平均を押し下げた形です。

(上昇は北海道、宮城、千葉、福岡、佐賀、熊本、沖縄の7道県のみ)

全国の最高路線価の銀座5丁目鳩居堂前は4,272万円で7.0%の下落でした。

 近畿の路線価最高額は38年連続で「大阪市北区角田町(阪急うめだ本店前)」で、1,976万円でした。

阪急百貨店前がトップとなるのは38年連続ですが、前年比ではマイナス8.5%となりました。

近畿で2番目に路線価が高かったのは大阪市中央区心斎橋2丁目。

今年は訪日客の大幅な減少などで、1平方メートルあたり1,580万円で前年比マイナス26.4%の大幅な下落となりました。

これは全国で最大の下落率だったとのことです。

ミナミはこれまで全国一の高い伸び率(前年はプラス44.6%)となっていただけに、訪日客の減少は路線価を大きく引き下げる要因となったようです。

 

 一方で、郊外の路線価では上昇した地点もあるなど、都市部と大きく明暗が分かれる結果となりました。

北摂では豊中市新千里東町1丁目(北大阪急行千里中央駅前)で1平方メートルあたり126万円と、前年比1.6%の上昇となったほか、高槻市北園町(阪急高槻市駅前)で1平方メートルあたり60万円と、こちらも前年比3.4%の上昇となっています。郊外でも、生活利便性が高い場所は路線価も比較的堅調だったようです。

 一方で、吹田市豊津町(大阪メトロ御堂筋線江坂駅前)は1平方メートルあたり145万円で、全国ワースト6位の下落率(前年比でマイナス10.5%)となりました。

近年は江坂周辺も大幅な上昇傾向だったため、その反動が大きく出た結果といえます。

 

 国税庁は昨年、令和2年7月~9月分、10月~12月分について、大阪市中央区の一部で「地価変動補正率」を定めましたが、令和3年分についても、年の途中で地価が大幅に下落した場合は、路線価の補正を検討する予定になっています。

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